がま口、祖母の思い出
がま口と言えば、祖母のことを思い出します。
私の母方の祖母は、私が29歳のときに亡くなりましたが、私が物心ついてから、亡くなるまでの20年ちょっと間、ずっと同じ がま口を使っていました。
そのがま口は、私が始めて見た時点で既にボロボロでしたので、恐らく30年とか40年という期間、使い続けた がま口なのでしょう。
がま口の「口」がどこなのかも分らないくらいボロボロでしたが、何度も布キレで修復したと思われる形跡が見られました。
もしかしたら、新品時の がま口の布(かどうかもわからない)は、全て入れ替わってしまっていたのかも知れません。
私のネットショップでは、革製のがま口を販売していますが、がま口の滑稽とも言える形状を見ると、いつも祖母のボロボロの布製 がま口を思い出します。
小銭入れなどを閉める機構として、がま口は非常に優れた特徴を有しています。
まず、がま口は片手で容易に開閉ができます。
ファスナー式ですと、よほど滑りのよいファスナーで無い限り、両手を使わないとうまく開け閉めができません。
特に、閉めるときは、ファスナー式は片手では厳しいものがありますが、がま口は片手でワンタッチ(?)です。
もう一つの特徴は、革などの素材が無駄なく使えるということです。
ボタン式の小銭入れのようなものを想像してください。
ボタンで口を閉めるためには、フタが必要です。革や布の一部を重ねて、それらを止めるのが基本となります。
しかし、がま口は、革(布)同士を重ねることなく、口を閉めることが出来るのです。
これは、非常に革を効率よく使っていると言えます。
がま口は、上記のようにファスナー式とボタン式の良いところを取った優れものです。
古臭い印象の がま口ですが、これは現在でも十分利用できる大発明だと私は思います。
「がま口」は、イコール「財布」を意味する場合もありますが、ここでは、「あの」形式の「口」をがま口と呼びます。
がま口式の小銭入れ、がま口式の化粧ポーチなどなど・・・。
そうそう、私のネットショップで がま口財布を購入されるお客様の中には、化粧ポーチとして利用される方がとても多いのです。
男性の私には盲点でしたが、それはそれで非常に便利だと感心してしまいました。


